株式会社先端力学シミュレーション研究所

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CAE受託開発実績

スチールホイールの試作回数を大幅低減

中央精機株式会社様

スチールホイール成形の課題

タイヤのスチールホイールは、側面のディスク部品と外周のリム部品を篏合・溶接して製造します。スチールホイールに使われる鋼板は非常に厚みがあり、成形時にワレ・シワ・カジリ等の課題がありました。そのため、設計・金型製作・試作を繰り返し行わなければならず、開発には膨大な期間と費用を要していました。

ディスク:スチールホイールの側面部です。厚い鋼板をプレスして成形されます。 リム:スチールホイールの外周部のリング形状です。ロール成形によって成形されます。
産業(ASTOMなど)、学術機関(理化学研究所)、行政官庁(関東経済局など)

シミュレーションと知識ベースが実現した試作回数の低減

スチールホイルの成形には、板厚のある鋼板に対するプレス成形と回転させた素材を横からの圧力で加工する回転成形技術が使われます。当時、回転成形を解析する構造解析ツールはなく、中央精機様と弊社の共同で回転成形のシミュレーション技術を新たに開発しました。同時に、シミュレーションの解析結果を蓄積してワレ・シワ・カジリ等の課題について分析する知識ベース(ナレッジシステム)を開発しました。その結果、設計・シミュレーション・分析のサイクルが確立され、設計・金型製作・試作プロセスが大きく変わりました。

システム開発による具体的効果

シミュレーションと知識ベースの導入によって、設計・金型製作・試作がコンピュータ上で行えるようになりました。では、その具体的なコストはどれだけ変わったのでしょうか。従来の開発プロセスでは、実物を扱う金型製作・試作に特に大きなコストがかかっていました。シミュレーションと知識ベースシステムの開発後は、コストのかかる金型製作・試作がシミュレーションに置き換わり、知識ベースによって再設計の時間も短縮されました。最終的には、試作回数を80%以上削減することに成功しています。

従来の製造プロセス

従来の製造プロセス


設計プロセスの高コストな反復

システム導入後の製造プロセス

システム導入後の製造プロセス


設計・試作プロセスをシミュレーションに置き換え、金型製作や試作コストを大幅に削減

専用のソフトウェアで お客様のCAE課題を解決する

CAE受託開発サービス

受託開発のメリット

ASTOMがご提供する受託開発サービスでは、お客様の課題を解決する新たなシステムを開発します。ほかにはない世界で唯一のシステムとなるため、研究・販売分野にかかわらず優位性を獲得できます。受託開発では、課題のヒアリングから、課題分析・技術調査、技術コンサルティング、システム開発、アフターサービスまでのトータルサポートサービスをご提供しています。
 

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