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お知らせ2021/01/13

Mate2021 オンライン展示

「ASU/PM-Lifetime_D1 ver.1.0」ソフトウェア紹介

― 特徴

「ASU/PM-Lifetime_D1 ver.1.0」は、パワーモジュール実装信頼性評価を簡便に行うためのシステムであり、効率的な材料開発やモジュール設計にお役立ちいただけます。本システムでは、温度サイクル/パワーサイクル試験時の接合材やワイヤボンディングの寿命評価や、実装信頼性に対するモジュール寸法や材料物性といった因子の影響度の大きさを評価することができます。パワーモジュール評価専用にユーザーインターフェースが整えられているため扱いやすく、シミュレーションに関する専門知識が無くてもパワーモジュールの評価が可能となります。

主な機能

パワーモジュール構造CADデータ入力機能と解析用メッシュ自動生成機能


簡単な解析条件設定機能

パワーモジュール評価専用GUIを搭載しているため、使い方は簡単です。煩雑な設定は自動化されており、材料物性と温度サイクル/パワーサイクル試験条件を設定すればすぐに解析を行うことができます。


解析結果表示

応力やひずみ、変位、温度の分布を表示します。また、解析により得られた応力ひずみ曲線から寿命評価の指標となるダメージパラメータΔWを算出し、その分布を表示します。


最適な材料物性・モジュール寸法の探索機能

材料物性やモジュール寸法といった因子を変更した多数解析ケースを自動的に生成・実行し、統計処理を行うことで寿命評価の指標となるダメージパラメータΔWに対して影響度の大きい因子を取り出して重回帰式を自動生成します。


電気・熱連成解析

電流密度計算から発熱分布を算出し、発熱の大きい場所がどこにあるかを確認できます。この機能を利用することで、ワイヤボンディング位置を変更したときにチップ内温度分布が均一に拡がっているかどうかをチェックすることが可能です。

― 実装信頼性評価事例


封止樹脂を変えた場合のワイヤボンディング寿命予測

以下の解析モデルで5種類の封止樹脂A ~ Eそれぞれを使用した場合のパワーサイクル試験シミュレーションを行い、ワイヤボンディングのダメージパラメータΔWと実際の試験で得られた寿命サイクル数との比較を行いました。その結果、ΔWが小さいほど高寿命となり、シミュレーションによるワイヤボンディング寿命予測は実験と良く一致しました。


実装信頼性に対する封止樹脂物性と接合層厚さの影響評価

低温(65℃)/高温(225℃)における封止樹脂ヤング率とCTE、および接合材厚さの値を2水準に振って合計32ケースのパワーサイクル試験シミュレーションを行い、接合材のダメージパラメータΔWに対して相関の大きい因子を使って重回帰式を作成しました。重回帰式用いて各因子を振った際のΔWの変化を見てみると、高温時の封止樹脂CTE、および接合材厚さの影響が特に大きいことがわかります。

Mate2021講演情報

[1-4] パワーモジュール実装信頼性に対する封止樹脂物性の影響
一般講演
○伊勢谷健司, 大浦賢一, 小池邦明, 青野昌弘
((株)先端力学シミュレーション研究所)
キーワード:パワーモジュール、信頼性評価、シミュレーション

https://confit.atlas.jp/guide/event/mate2021/subject/1-4/advanced