試験データを次の設計につなげる
パワーモジュール寿命予測システム
03-6304-1306
試験データを次の設計につなげる
パワーモジュール寿命予測システム
パワーモジュールに組み込まれた半導体チップは、電流が流れると発熱します。この熱による負荷がモジュール内での様々な疲労破壊の原因になります。疲労試験では長い時間と多大な費用をかけて、このデータの収集が行われています。 この疲労試験データが、試験対象のモジュールだけでなく、次の設計で大いに役立ちます
エレクトロニクス製品のキーデバイスであるパワーモジュールは、製品寿命の信頼性を担っています。一方で製品寿命を測るための疲労試験は、時に半年以上もの期間を要し、設計コスト抑制の障壁になっています。ASU/PM-Lifetimeは、過去の疲労試験データを活用し、構造シミュレーションと組み合わせることにより、類似形状の設計であれば数分で寿命を評価でき、新たなモジュールの設計時間を大幅に短縮します。
疲労評価には、次の2種類の試験を用います。
ASU/PM-Lifetimeでは、パワーサイクル試験もしくは温度サイクル試験で測定したモジュールの寿命と、構造シミュレーションで計算したモジュールへの負荷量の相関をとることにより、疲労寿命の予測式を構築します。
構造シミュレーションにより、負荷量に対するチップの配置・寸法、接合材の厚み・材質の依存性が計算されるため、試験の不足を補って類似形状の寿命予測を実現します。
ASU/PM-Lifetimeは、大学等の研究機関と連携して開発を続けており、最先端の技術と知見を導入しています。
より多くのお客様の課題を解決するため、日々進化を続けているソフトウェアです。
寿命予測に必要な試験データの管理から、シミュレーションの実施、寿命予測式の導出までを一つのプラットフォームに一括したシステムを実現しています。寿命予測式の導出にかかる工程の大半が自動化され、作業効率を改善します。
直方体のメッシュでモデル化するため、モジュール寸法の入力だけで自動でメッシュ生成が完了します。局所的なサイズ調整も簡単にでき、お客様を迷わせないメッシュ生成機能をご提供します。
設計のパラメータ(チップの配置、寸法、接合材の厚み・材質など)は、グラフィカルなインターフェースから入力でき、シミュレーションソフトにはじめて触れる方でも簡単に操作できます。
構造シミュレーションでは、形状の違うモジュールの解析を多数かつ同時に実行することができます。単一の形状を並列化して高速に計算することもでき、シミュレーションに要する時間を大幅に短縮しています。
ICチップ等を接合する材料は、その疲労寿命に大きく影響します。接合部の材料データを変更したシミュレーションによって、接合材料の性能評価を行い、材料の選定をサポートします。
わたしたちASU/PM-Lifetime開発チームは、このソフトウェアが、エネルギー利用技術の革新、つまり省エネルギー社会の実現を力強くサポートすることを確信しています。ASU/PM-Lifetimeの4つの心臓が、パワーモジュール開発において大きな力を発揮します。
シミュレーションの持つ「予測性」と現実のプロダクトの持つ「不確かさ」をどのように結びつけて、どのように新規プロダクトの設計指針を提供するか
ASU/PM-Lifetimeが、わたしたちの答えです。
電気自動車の普及に伴い、次世代のパワーモジュールには、より高温で動作する小型のデバイスが求められています。ASU/PM-Lifetimeは、モジュールの高温動作に耐えられる新接合材料の寿命予測を実現するため、産学連携プロジェクト(よこはま実装コンソーシアム・Wide Band Gap実装コンソーシアム)に参画し、先端技術との融合を進めています。
また、ASU/PM-Lifetimeにおける熱応力解析のコア技術は、東京大学で10年以上の運用実績をもつ大規模計算向けシミュレータを活用しており、極めて薄い接合部材の高精度なモデリングと高速な解析を両立しています。先端技術と実績ある技術が集約されることにより、ASU/PM-Lifetimeは独自の強みを生み出しました。
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